痛みの話

痛みには慣れる。

やがて傷は塞がるし、腫れも引く。

知らないうちに熱を帯びて、次第に心地良ささえ感じてくる。

それが特定の、それも最高の誰かによって与えられたなら、どれだけいいかとも思う。

 

安らぎとは程遠いところにあるのにも関わらず、それは時にぴったりと、音も立てずに寄り添ってくる。

やがて、全身に流れる血液や、私を貫く骨になる。

 

子供は喚く。大人は耐える。

私は潤む。